マスターデュエル VFD海皇解説
はじめに
突然ですが皆様マスターデュエル楽しんでいますでしょうか。この記事があがる頃にはデュエリストカップも終わりひと段落したところくらいでしょうか。今回の記事では私がマスターデュエルで愛用している【海皇】というデッキについて解説したいと思います。ocgでも愛用していたのですが先の制限改訂でハリファイバーが禁止になりデッキが崩壊しマスターデュエルが海皇を回せる最後の環境になりました。マスターデュエルでもいつハリファイバーが禁止になってもおかしくないため解説ができる最後の機会だと思って筆をとりました。
展開例
基本展開(1枚初動)
初動:ネプト
最終盤面:VFD(素材仙仙)、墓地に瑚之龍&メイデン
(2ドロー)
①ネプトで竜騎隊をコストに竜騎隊をサーチ
②竜騎隊の効果でミンストレルをサーチ
④竜騎隊の効果で彩宝龍をサーチして特殊召喚
⑤ネプトと彩宝龍でハリファイバー→効果でジェットシンクロン
⑦ハリファイバーとジェットシンクロンでアウローラドン→効果でトークン3体
⑨トークンとオライオンでガーデンローズメイデン→ブラックガーデンサーチとトークン生成
⑩ブラックガーデン発動
⑪手札1枚をコストにジェットシンクロン蘇生→ローズトークン1体
⑫ジェットとメイデンで瑚之龍→ローズトークン2体目
⑬瑚之龍と幻獣機トークンでアーケティス(瑚之龍と合わせて2ドロー)→ローズトークン3体
⑭ブラックガーデンでローズトークン3体を破壊して瑚之龍を蘇生
⑮瑚之龍と幻獣機トークンで仙仙
⑯仙仙とアーケティスでVFD
(メイデンと瑚之龍とアーケティスは必ずEXモンスターゾーンに出してください。基本ルートではメインモンスターゾーンに余裕がありますが応用ルートだと盤面に空きがなくなるので基本ルートを覚える際に癖付けてください。)
ハリファイバーからの基本展開です。ブラックガーデンがなくても同じ盤面を作ることができますが採用することでメイデンの蘇生を温存することができ何もなければVFD3000+仙仙2800+瑚之龍2400で8000以上の打点を作れるのは明確なメリットだと思います。
今回はネプトアビスを使っていますがハリファイバーさえ作れればこの展開が可能です。ネプト使用であればニビルをケアできる他ネプトにヴェーラーやうららを撃たれた際にも竜騎隊のサーチ先をミンストレルから彩宝龍に変えることでハリファイバーまで繋ぐことができます。(竜騎隊にうららを撃たれた場合はハリファイバーに行けないため注意が必要です。)また簡易融合、ミンストレル、ムーラングレイスの素引きで次のディーヴァ展開と全く同じ盤面を作ることができます。
初動:ディーヴァ
最終盤面:VFD(素材仙仙)、ムーラングレイス、墓地に瑚之龍&メイデン
(2ハンデス2ドロー)
①ディーヴァを召喚してネプトを特殊召喚
②ネプト効果で竜騎隊をコストにして竜騎隊サーチ
③竜騎隊の効果でミンストレルをサーチ
⑤竜騎隊効果でムーラングレイス
⑥ディーヴァとネプトでハリファイバー→効果でジェットシンクロン
⑦墓地水5体(ディーヴァ、ネプト、ミンストレル、竜騎隊、竜騎隊)でムーラングレイス
(これ以降のVFD展開は同じのため割愛します)
ディーヴァスタートだとハリラドンの基本展開にムーラングレイスを絡めることができます。ポイントとしてはミンストレルで除外するカードを相手の手札で最も弱いカードにするにすることでムーラングレイスによるハンデスの質を上げることができます。
初動:ディーヴァ
最終盤面:サベージ、ドラガイト(攻撃力半減)、ムーラングレイス、墓地にメイデン
(2ハンデス)
初動:ディーヴァ
最終盤面:仙仙、ムーラングレイス、バロネス
(1ドロー3ハンデス)
(ディーヴァからムーラングレイスを出すところまでは同じなので割愛)
①シュターナを特殊召喚
②ディーヴァを召喚してネプト特殊召喚
③ネプト効果で竜騎隊をコストに竜騎隊サーチ
④竜騎隊効果でミンストレルサーチ
⑥竜騎隊効果でネプトサーチ
⑦ディーヴァとネプトでハリファイバー→効果でジェット特殊召喚
⑧ハリファイバーとジェットでアウローラドン→トークン3体生成
⑩オライオンと幻獣機トークンでメイデン→ブラックガーデンサーチとトークン生成
⑪手札1枚をコストにジェットシンクロン蘇生
⑫ブラックガーデン発動
⑬ジェットとメイデンで瑚之龍→ローズトークン1体目
⑭瑚之龍効果でネプトをコストにローズトークン破壊→ローズトークン−1
⑮ネプトで竜騎隊蘇生→ローズトークン1体目
⑯シュターナと竜騎隊でバハシャ→ローズトークン2体目
⑰ブラックガーデンでローズトークン2体破壊してメイデン蘇生
⑱瑚之龍と幻獣機トークンでアーケティス→瑚之龍と合わせて2ドロー
⑲バハシャで竜騎隊をコストに餅カエル
⑳竜騎隊効果で彩宝龍サーチして特殊召喚
㉑メイデンと彩宝龍でバロネス
㉒メイデンで瑚之龍蘇生
㉓瑚之龍と幻獣機トークンで仙仙
㉔仙仙とアーケティスでVFD
ムーラングレイスを使わない展開ルートです。ハンデスの刺さらない未界域やシャドールに使用します。こういった対面は大抵VFDの刺さりが良いため妨害モンスターでサポートします。ブラックガーデン発動中にアーケティスなどのドローで彩宝龍を引いていしまうとローズトークンの数がズレてしまうためバハシャの打点を下げてでもブラックガーデン破壊後にドローをおこなっています。
初動:ディーヴァ+シュターナor簡易融合
最終盤面:VFD(素材仙仙)、バロネス
(2ドロー確定1ハンデス)
①シュターナを特殊召喚
②ディーヴァを召喚してネプト特殊召喚
③ネプト効果で竜騎隊をコストに竜騎隊サーチ
④竜騎隊効果でミンストレルサーチ
⑥竜騎隊効果で彩宝龍サーチして特殊召喚
⑪ブラックガーデン発動
⑫手札1枚をコストにジェット蘇生→ローズトークン1体目
⑬メイデンとジェットで瑚之龍→ローズトークン2体目
⑭瑚之龍と幻獣機トークンでアーケティス(瑚之龍と合わせて2ドロー)→ローズトークン3体目
⑮ブラックガーデンでローズトークン3体破壊して瑚之龍蘇生
⑯瑚之龍とネプトでプリマドーナ
⑰プリマドーナと幻獣機トークンでバロネス→プリマドーナ効果でミンストレル除外したカードをデッキバウンス
⑱メイデンで瑚之龍蘇生
⑲瑚之龍と幻獣機トークンで仙仙
⑳仙仙とアーケティスでVFD
ムーラングレイスを使わないルートその2です。ランダムハンデスではなく確定ハンデスで一滴やラヴァゴなどケアできないカードがあればこのルートをとります。一滴の採用率が高くVFDの刺さりが良い幻影騎士団相手などに有効です。
初動:ディーヴァ+ディーヴァ
最終盤面:サベージ(ハリファイバー装備)、ドラガイト、バロネス、ムーラングレイス
(1ドロー2ハンデス)
or
最終盤面:サベージ(ハリファイバー装備)、ドラガイト、ムーラングレイス、墓地にメイデン&瑚之龍
(1ドロー3ハンデス)
①ディーヴァ召喚効果で重装兵
②重装で増えた召喚権でディーヴァ召喚効果でネプト
③ネプト効果で竜騎隊をコストに竜騎隊をサーチ
④竜騎隊でミンストレルサーチ
⑥竜騎隊効果でムーラングレイスサーチ
⑦ディーヴァと重装兵でハリファイバー→ジェット特殊召喚
⑧ハリファイバーとジェットでアウローラドン→トークン3体生成
⑩オライオンと幻獣機トークン2体でサベージ→ハリファイバー装備してトークン生成
⑪墓地水5体(ディーヴァ、重装兵、ミンストレル、竜騎隊、竜騎隊)でムーラングレイス
⑫ディーヴァと幻獣機トークンでメイデン→ブラックガーデンサーチ
⑬手札1枚をコストにジェット蘇生
⑭メイデンとジェットで瑚之龍
⑮ブラックガーデン発動
⑯瑚之龍とネプトでプリマドーナ→ローズトークン1体目
⑰ブラックガーデンでローズトークン1体破壊してネプト蘇生
(⑱プリマドーナ効果でミンストレルで除外したカードを戻してデッキから竜騎隊)
⑲プリマドーナとネプトでドラガイト
(㉑メイデンで墓地の瑚之龍蘇生)
(㉒瑚之龍と竜騎隊でバロネス)
初動:ディーヴァ+ディーヴァ
最終盤面:VFD(素材仙仙)、バロネス
(2ドロー確定1ハンデス)
①ディーヴァ召喚効果で重装兵
②重装で増えた召喚権でディーヴァ召喚効果でネプト
③ネプト効果で竜騎隊をコストに竜騎隊をサーチ
④竜騎隊でミンストレルサーチ
⑥竜騎隊でネプトサーチ
⑦ディーヴァと重装兵でハリファイバー→ジェット特殊召喚
⑧ハリファイバーとジェットでアウローラドン→トークン3体生成
⑨アウローラドンとディーヴァをコストにオライオン
⑩オライオンと幻獣機トークンでメイデン→ブラックガーデンサーチしてトークン生成
⑪ブラックガーデン発動
⑫手札1枚をコストにジェット蘇生→ローズトークン1体目
⑬ジェットとメイデンで瑚之龍→ローズトークン2体目
⑭瑚之龍と幻獣機トークンでアーケティス(瑚之龍と合わせて2ドロー)→ローズトークン3体目
⑮ブラックガーデンでローズトークン3体破壊して瑚之龍蘇生
⑯瑚之龍とネプトでプリマドーナ
⑰プリマドーナと幻獣機トークンでバロネス→プリマドーナ効果でミンストレルで除外したカードをデッキバウンス
⑱メイデンで瑚之龍蘇生
⑲瑚之龍と幻獣機トークンで仙仙
㉑仙仙とアーケティスでVFD
初動:ディーヴァ、ブラックガーデン、オライオン
最終盤面:VFD(素材仙仙)、サベージ、ムーラングレイス
(2ドロー3ハンデス)
①ディーヴァを召喚してネプトを特殊召喚
②ネプト効果で竜騎隊をコストにして竜騎隊サーチ
③竜騎隊の効果でミンストレルをサーチ
⑤竜騎隊効果でムーラングレイス
⑥ディーヴァとネプトでハリファイバー→効果でジェットシンクロン
⑦墓地水5体(ディーヴァ、ネプト、ミンストレル、竜騎隊、竜騎隊)でムーラングレイス
⑧ハリファイバーとジェットシンクロンでアウローラドン→トークン3体
⑩オライオンと幻獣機トークンでガーデンローズメイデン→サーチなしでトークン生成のみ
⑪手札1枚をコストにジェット蘇生
⑫ブラックガーデン発動
⑬ジェットとメイデンで瑚之龍→ローズトークン1体目
⑭瑚之龍と幻獣機トークンでアーケティス(瑚之龍と合わせて2ドロー)→ローズトークン2体目
⑮ブラックガーデンでローズトークン2体破壊してメイデン蘇生→ブラックガーデン墓地から回収
⑯墓地のオライオン効果でオライオン召喚
⑰ブラックガーデン発動
⑱オライオンとメイデンでプリマドーナ→ローズトークン1体目
⑲ブラックガーデンでローズトークン1体破壊してネプト蘇生
⑳プリマドーナとネプトでサベージ
㉑メイデンで瑚之龍蘇生
㉒瑚之龍と幻獣機トークンで仙仙
㉓仙仙とアーケティスでVFD
ヴァイスtype0 メタゲーム考察その4
全世界70億人のヴァイスプレイヤーの皆様こんにちは。最後の更新から2年以上経ってしまい、世界のヴァイス人口も80億人を超えてきただろうか。この2年の間にもtype0のメタゲームは常に変化し続け今回ようやく完結の目処がついたため筆を取った次第である。
②アクエリアスをプレイしてバーンを狙います。
③すみれをプレイしてストックを確保します。
④にこをプレイしてヒールを行います。
⑤すみれをプレイして集中用のストックを確保します。
⑥王チノをプレイしてにこを控え室に送ります。
⑦集中で一気にコンボパーツを回収します。これで初期盤面に戻りましたね。
Deck.16【imperial order─王の命令─】
ヴァイスtype0メタゲーム考察その3
全世界70億人のヴァイスプレイヤー、そして1億人のtype0プレイヤーの諸君こんにちは。今回も大人気フォーマットtype0の考察記事だ。
さて前回の記事で紹介した通りtype0のメタゲームを支配しているはミラーを意識したラインハルトコントロールだ。継続的なミルと相手のミルを封じる盤面支配力を有する強力なデッキだ。type0のメタゲームは終結したかに思えたがtype0といえどTCGの1つのフォーマット、新しいカードの登場でメタゲームは急激に変化する。
みくるメタの登場 記憶の結晶
みくるは【みくるループ】成立以来type0環境の第一線で活躍し続けてきた優秀なカードだ。除去避け、継続的なミル、ラインハルトの条件の補助と役割は多岐に渡り、このフォーマットのために生まれてきたと言っても過言ではないカードだ。思い出置場という領域はこれまで干渉されず安全とされてきた。このカードの登場までは。
記憶の結晶の登場によりミルの安定性が大幅に損なわれることになった。みくるの能力の後に記憶の結晶を当てられると勝ち筋となるセイバーとみくるを同時に失うことになり、ダメージレースで不利になってしまう。またみくるの能力を使用しない場合もラインハルトの的となってしまうためやはりセイバーを失うことになる。これによりミルの先撃ち不利という定石が生まれてしまい、メタゲームがまた振り出しに戻ってしまった。
Deck.12【魂の還元ミル】
セイバーとみくるによるミルが封じられた以上別の勝ち筋を見つけるしかない。そこで白羽の矢が立ったのがこのウィズだ。彼女は現時点で唯一後列で発動できるミルの持ち主だ。幸い対応のCXは扉のため回復や七海との併用は問題無い。あとは継続的なミルを行うギミックを考えるだけだ。
使用するのは4枚のめぐみんとクロック置場にタカヤを1枚だ。それに加えウィズと魂の還元の6枚コンボとなる。手順としては魂の還元を貼ってめぐみん2枚をディスカードしてミル起動→前列のめぐみんでチャンプアタック→扉トリガーで手札コストを回収→リバース時にタカヤのアラームで回収。これを2回繰り返す。この動きの強みはたとえ相手がラインハルトであってもターンプレイヤーの優先権で手札に回収できる点だ。また優先権の無い相手ターンであってもめぐみんの移動能力でラインハルトの思い出送りから逃れることができる。(ラインハルトは単騎でしか能力を発揮できないので確実に逃げることができる。)またこのフォーマットではコンボパーツさえ引き切れば確実にキャンセルでき相手ターンまでアラームを維持できる。たとえチャンプアタックの対象がなくても返しのターンに回収が可能だ。
だがこのデッキはコンボパーツの多さ、アラームという不安定さ、除去耐性の薄さなど欠点を挙げればキリがなく未完成と言わざるを得ない。特にコンボパーツの多さは致命的で7枚を引かなければミル自体始動することすらできない遅さ、メタカードを採用しづらい構築の幅の狭さは今までのデッキと比べて大きく劣っている点だ。コンセプトとしては唯一ではあるがメタゲームに食い込むことは無理だろう。
Deck.13【エクゾディアアクエリアス】
ヴァイスtype0はフォーマット成立以来、ミルに支配され続けてきた。前環境で猛威を振るい続けた【ラインハルトコントロール】もミルの延長線上である。勝ちに行くプレイであるミルも、あくまで相手の勝ち筋を潰していく戦術であり、「負けないこと」を前提として始まった【CX6000】の時代から変わらないtype0の伝統だ。
みくるに対するメタが生まれ膠着したメタゲームを打破するためにはミル以外の別のアプローチが必要だった。別のアプローチとは即ち銀枠の【エクゾディアジブリール】ような即死コンボだ。膠着したメタゲームを打破するためには既存のカードのみで成立する「エクゾディア」が必要だった。
さて前置きが長くなってしまったがこれが新しいエクゾディアの全容だ。
手順を説明しよう。
前提として相手の控え室に通常札(CX以外のカード)があり、自分の山札は全てCXとする。またループの証明の簡略化のため盤面に虚無のルイズAがいるものとする。
①ルイズAを圧殺し書き初め千歌をプレイ。確定でCXが落ちるので相手の控え室の通常札をデッキトップへ
②千歌を圧殺しアクエリアスをプレイ。相手に確定ダメージ、自分は確定キャンセル
③千歌を圧殺しマリエールをプレイ。確定でCXが落ちるのでストックへ。
④虚無のルイズBをプレイしマリエールをコストに集中起動。CXが2枚落ちるのでルイズA、千歌、アクエリアス、マリエールを回収。
⑤ルイズBを圧殺し執事助手エクレアをプレイ。相手のクロックの通常札を控え室へ。
⑥マリエールをプレイしストックへ。
⑦ルイズAをプレイし起動。ルイズB、エクレア、マリエールを回収。
→①へ戻る。(⑦の手順で回収するカードが1枚余裕があるので実際のプレイ時は1ループごとに千歌、アクエリアス、エクレアを順に挟むことができる。)
これが無限ダメージループの全容である。相手のデッキに1枚でも通常札が残っていれば確殺が可能である。説明では控え室に通常札が落ちているところからスタートしたが実際のプレイではあまり起きない状況である。(ミル環境からの定石で通常札を控え室に晒すのは悪手とされている。)しかしループ自体はアクエリアスだけでも成立するのでダメージで通常札が出るまでアクエリアスをプレイすることで上記のループと同じ状況を作り出すことができるのである。
またこのループの強みはルイズ2枚とマリエール1枚からでもコンボスタートできる速さも強みだ。ルイズの集中でキャラ2枚の捲り方をするかマリエールでキャラが落ちない限りループが途切れない。集中でキャラCXという捲り方をすればパーツを集めながらデッキを掘り進めることができる。またアクエリアスのレベル1という欠点も無限にリフレッシュダメージを受けて先上がりすることで問題とならない。理論上先行ワンキルも可能な強力なデッキに仕上がっている。
また相手のデッキの通常札の残りが1枚であった場合、レベルアップ時にレベル置場に逃がされた場合打点を作れない問題が発生する。それはクロック6まで確定ダメージで通し残りの1点をリフレッシュダメージで通すという方法でケアできる。アクエリアスだけのループでも無限にリフレッシュさせることが可能のためエクレアの能力でクロックに通常札を置かせなければCXだけでレベルアップさせることが可能である。
無限にリフレッシュダメージを与えることができるということは確定ダメージのギミックは必要ないように思えるが、無限にリフレッシュさせるということはループする側も無限にリフレッシュするということを忘れてはならない。1ループでの山札の消費はルイズで2枚×2、アクエリアスで1枚、マリエールで2枚の7枚、相手の山札の消費はアクエリアスとエクレアの2枚だ。単純計算で山札7周する度に相手の山札を2周させられるということになる。エクレアと千歌を合わせることで9枚のループで1点出せるため54枚=約1周(1周を50−コンボパーツ6枚の44枚で仮定)で6点出せるのは破格と言わざるを得ない。自分1-0相手0-0スタートと仮定すると確定ダメージで24点、リフレッシュダメージで4点必要となる。こちらが受けるリフレッシュダメージを上記の式で当てはめると9×24=216枚=約5周、7:2=14:4=14周の計19点。1-0でコンボスタートできれば3-5でフィニッシュすることができる。
そしてこれがエクゾディアアクエリアスのデッキリストだ。採用CXは3種類と散らしてある。それぞれの採用理由を簡単に説明しよう。
キャントリップ…最も多く打つことになるCX。通常ドローとクロックドローと合わせて毎ターン4枚のドローを可能にしコンボパーツを揃えるのを助ける。単純計算で10ターンで山札を引ききることが可能のため遅くとも11ターン目にはコンボをしかけることができる。キャントリップを採用できないデッキに対しては山札を掘るスピードだけで優位に立っているといえる。
控えストブ…集中をループ完成前のパーツ集めとして起動する際に使用。またルイズとマリエールでループを開始した際マリエールでキャラが落ちてしまった時の保険にもなる。現在のメタゲームでは後列除去が存在しないためルイズを引くまではキャントリップ、引いてからはストブと打ち分けてパーツを集めていっていいだろう。
ブリリアントパーク…相手にアグロプランをとられコンボパーツが控え室に落ちてしまった際に使用。単純にコンボ完成が早まるだけでなくミルのケアにもなる。このカードの存在のおかげでキャンセルによるコンボパーツの落下とミルを同一ターンに行う必要性が生まれた。地味ながら本アーキタイプの強化に貢献した優秀なCXだ。
Deck.14【エクゾディアアクエリアス(改)】
エクゾディアアクエリアスを研究するにあたりある問題が浮き彫りになる。【CX6000】に勝てないという問題だ。正確にはデッキ枚数の規制により50枚なのだがこのCXだけのデッキに打点を通す術が無いのである。またCXだけのデッキに限らずどんなデッキでも通常札を引ききられてしまった場合、同様の状態に陥る。コンボパーツ6枚引き切りが前提のコンボのため通常札6枚未満のデッキであれば高い確率で起こり得る。
【CX6000】に勝つためにはどうするか。その答えは歴史が証明している。無限回復ギミックを積むだけである。回復カードとして使用するのは実質コスト1でプレイできる葉留佳だ。既存のループで無限にリフレッシュしレベル3まで上げた後、マリエールを2枚プレイ。葉留佳をプレイしキャラ(主にアクエリアス)をコストに回復を行えばその後の集中で全てのコストを回収できる。
【エクゾディアアクエリアス(改)】の強みは例え相手のデッキがCXだけだとしても貫通できる点だ。以前有効だったコンボ完成前に通常札を引き切るという対策をとることができない。また1-0でコンボスタートしなければ勝ちきれなかった以前に比べ自分のクロックを気にせずにクロックドローが可能になった点も強化といえるだろう。さらに回復ギミックを組み込んだことにより山札の消費枚数を気にしなくて済むようになったため虚無のルイズの枠を4枚集中である如月影二に変更している。この変更により序盤のパーツの集めやすさが大幅に向上したことも見逃せないメリットだ。
※ルール改定に対する謝罪
【エクゾディアアクエリアス(改)】の成立をもってtype0総合ルールに以外の項目を追加する。
5.デッキの下限枚数を50枚とする。
アクエリアス環境における最大の対策が相手より先にコンボパーツを揃えることになってしまい、何が起こったか。【エクゾディアアクエリアス(改)】は今や早期コンボ完成とためにデッキ枚数を削る段階に来ている。リフレッシュの回数を気にする必要がなくなったため山札の枚数が少ないことがデメリットにならないためである。これは銀枠環境の【エクゾディアジブリール】や【エムラシュート】といったデッキと同じ現象だ。
コンボデッキは極限までデッキ枚数を絞れる一方でミルデッキはコンセプト上デッキ枚数を削ることができない。20枚のコンボデッキより先に50枚のミルデッキがミルパーツを引き切ることは不可能に近くアンフェアなゲームと言わざるを得ない。銀枠というジョークカードの範囲であれば許容していた部分もあったがtype0の競技性を守るためにルール改定の必要があると我々は判断した。主に銀枠環境でプレイしてくれているtype0プレイヤーの方々には深く謝罪したい。しかしワンキル特化ではなくなったことにより構築と環境の幅が広がり競技性は格段に増したといえるだろう。
総括とあとがき
アクエリアスの登場はtype0のメタゲームを別次元のものへと昇華させた。控え室のカード1枚をめぐる攻防から一転ワンキルコンボを揃えるかどうかの勝負へとなってしまった。コンボに対してコンボをぶつけるという構図になってしまいメタゲームが正しく機能しているとは言い難い。現在のカードプールではこれに対抗する術がないため名残惜しいが今回の記事でtype0メタゲーム考察は最終回とさせて頂く。
type0を終わらせたのは意外にも黎明期から存在していたカード達だった。我々が他のデッキを考察している間にもtype0のメタゲームは完成していたのかもしれない。では今までのデッキ達は無駄だったのか、私はそうは思わない。type0の考察は思考実験だ。その魅力と面白さは結果ではなくどうやって勝つかを考える過程にある。たとえ最適解でなくともそれを見つけるまでに生まれた数々のデッキは我々にとってかけがえのない財産だ。type0をプレイしない層に向けてこれらのデッキを紹介できたことを光栄に思う。今回で最終回だがメタゲームが動き【エクゾディアアクエリアス(改)】が過去のデッキとなることも大いにあり得る。なぜなら諸君らが知っての通りヴァイスシュヴァルツの可能性は無限大なのだから。それではまたの記事で会えることを祈っている。良きtype0ライフを!!!
Deck.EX3【A.E.D(Aquarius Endless Deck)】
アクエリアスの影響は銀枠環境にも及んでいる。総合ルールの改定で【エクゾディアジブリール】と【エムラシュート】が弱体化した現在銀枠環境のメタゲームに食い込むことに成功している。その要因がデッキ名にもなっているAEDだ。
CXの枠でありながらノーコストかつインスタントタイミングでレベル置き場1枚分という脅威の回復量を誇るパワーカードだ。これを回復の枠に採用することで通常札のコンボパーツを5枚まで減らすことに成功している。このようなパワーカードが今まで日の目を見なかった理由は環境にそぐわなかったというただ1点だ。ジブリールに対しては50点貫通で死ぬため打つ暇がなく、エムラクールに対してはターンを奪われた時に空打ちされて負け筋になるためである。
デッキの動き自体は既存のループに神通改二を加えただけで単純だ。アクエリアスループでリフレッシュダメージを重ねた後AEDで回復、そのリフレッシュ後に神通改二でAEDをサーチしアクエリアスをディスカード、影二でコスト分を回収。リフレッシュダメージでAEDが落ち続けない限りループが成立する。
(AEDを複数枚積めばケアできると考える人もいると思うがAEDの永続効果で「このカードと同じカード名のカードはデッキに1枚しか入れることができない。」という縛りが存在する。type0であれば枚数を無視できるという意見もあるがtype0総合ルール3に「その他のルールは通常のルールに則る。」とありカードの効果はルールに勝つというTCGの不文律がある。今回はそのルールを遵守しこのような構築になったことをご容赦いただきたい。)
銀枠環境は主要デッキ3種がせめぎあっている状態で非常に面白い環境となっている。機会があれば是非プレイしてもらいたい。そしてこれが恐らく正真正銘最後のデッキ紹介だ。最後まで読んでくれて本当にありがとう。君たちのtype0参入を心待ちしている。それでは良きtype0ライフを!!!!!
ヴァイスtype0メタゲーム考察その2
今回も前回同様世界に誇る最高峰トレーディングカード、ヴァイスシュヴァルツの特殊フォーマットであるtype0の記事だ。この2ヶ月の間にどれだけ考察が進み、メタゲームが変化したかを見ていこう。
手札コストの確保
またもう一つの欠点は相手のみならず自分も巻き込むためラインハルトミラーでは使えない点である。アンコール封じは相手のみのため自分はアンコールで盤面を維持できるものの相手ターンにも発動するのでアンコールに合計6コスト、具象化しりとりの使用に3コストと非常に重いコストを強いられる。具象化しりとりはラインハルトを使わないデッキでこそ輝くカードであり、差別化が図られた瞬間ともいえる。
総括
さてこの記事を最後まで読んでくれた諸君には銀枠(ジョークエキスパンション)込みのtype0環境の解説をしなければならないだろう。まず前回の記事で書いたとおりこの環境のTeir1は【エクゾディアジブリール】である。
デッキ内容はシンプルであり手札交換や2枚落下を駆使して控え室に特徴を13種と千鳥、クロックに赤、手札に電源とエムラを揃えることだ。
ヴァイスtype0メタゲーム考察
全世界のヴァイス人口は70億人を超え、世界中の酸素がヴァイスシュヴァルツになる日も近い。今回の記事は世界最高のトレーディングカード、ヴァイスシュヴァルツだ。読者のヴァイス打ち諸君はこんな経験はないだろうか。「このデッキトップがCXなら勝っていたのに」「手札のCXが殴られるキャラクターなら勝っていたのに」「CXが10枚積めればなあ」と。そしてある疑問に辿り着く。
「CXが上限なくデッキに入れることができたら何枚入れるのが一番強いのか?」
「一切の構築ルールを取っ払ったなら最強のデッキは何か?」
今回の記事はヴァイスにおける最強のデッキを決めるフォーマット、ヴァイスtype0についてサンプルデッキを紹介しながらメタゲームの考察をしていく。ルールは以下のとおりだ。
1.ヴァイスシュヴァルツのカードであればタイトル問わずすべて使用可能。
2.全ての枚数制限(CXの枚数、同名カードの枚数、デッキの枚数)を無視する。
3.その他のルールは通常のルールに則る。
Deck.1 【CX6000】
ヴァイスtype0を語る上で最も重要なデッキがこの【CX6000】だ。デッキコンセプトとしてはダメージを受けないこと、負けないことだ。これ以上にtype0にふさわしいデッキはあるまい。相手のアタックは全てキャンセルし、相手のリフレッシュダメージを積み重ねて勝利する。第一に負けないこと、これがtype0の一つの指針となった。他のTCGでは先攻でエクゾディアを揃えて特殊勝利すること、手札をダメージの入るカードだけにして相手のライフを0にすることといったように「勝つこと」を考えるのに対しヴァイスは「負けないこと」に重きを置く。実に深いトレーディングカードと感じた瞬間であり、考察しがいのあると感じた瞬間である。
Deck.2 【1ヒール】
一躍type0のトップメタに躍り出た【CX6000】であったがその天下は一夜にして崩壊する。この構築には重大過ぎる欠点があったのだ。相手の自滅狙いの構築上ダメージクロックが一切入っていないので相手が恒久的な回復ソースを持っていれば勝つことができないのである。逆に【CX6000】側は回復ソースを持たないので6000枚の山札が28周したら自滅してしまうのである。(6000×28=168000ターン、1ターン1秒としたら46時間40分後には負けてしまう。)またこういった【1ヒール】のような尖がった構築でなくても普通のフェアデッキに回復ギミックとそれを回収するギミックを組み込めば同じ状況を生み出せるため最強どころか最弱のデッキということを露呈する結果となった。
通常ダメージが入らないフォーマットであるtype0でリフレッシュダメージとそれを回復するカードによってメタが定義されている。これに異論を唱える者はいないはずだ。ならば回復ソースを潰してしまえばいい。極めて自然な発想だ。後列を含む除去カードでレベル範囲の最も広いのがこのなぎさだ。レベル3という重さ、CXコンボという条件の悪さもこのフォーマットであれば関係ない。お互いにダメージを受けない以上回復ソースを断ち切ることさえ叶えばリフレッシュダメージを28回叩き込み勝利することができるのだから。
Deck.4【みくるループ】
除去コントロールがトップメタとなり、除去カードの採用枚数が勝率に直結するフォーマットになってしまったtype0。またもや泥沼に突入してしまったかに思えたメタゲームであるがヴァイスの歴史は長くカードプールは広い。当然それに対抗するカードは存在しているのだ。相手ターン中最も安全な領域である思い出置場に逃げられるみくるだ。そして重いコストを要求する彼女のパートナーに選ばれたのは攻撃するだけで回復をもたらすあずさ。デッキ内のCXの比率が高くなってしまうこのフォーマットに非常にマッチしたカードといえる。また能動的に殴りに行くことができることからCX純度の低いフェアデッキに、回復ソースにより【CX6000】のようなアンフェアデッキにも有利と非常に完成度の高いデッキといえる。
Deck.5 【エクスカリバーミル】
【みくるループ】の完成によりメタゲームは終焉を迎えたかに見えた。しかしいかに自分のライフとキャラクターを守ることに長けたデッキといえど守りきれないものがある。それが控え室であり山札だ。この控え室=山札を思い出置場へと飛ばし削る「ミル」という行動はメタゲーム上に存在する全てのデッキに効果的だ。あとは【除去コントロール】に負けないようにみくるのギミックを、【CX6000】に負けないように回復ソースを忘れずに入れるだけだ。(みくるでセイバーしか守ることができないが、回復が必要なマッチは【CX6000】だけなので問題ない。)
このデッキはtype0史上初めて勝ちに行くことを目標としたアーキタイプであり、初のアグロデッキといえる。この【ミル】というアーキタイプの成立以降、type0ではアグロ対コントロールという構図が続くことになる。type0を語る上で欠かすことができないデッキなのである。
※ルール改定についての謝罪
【エクスカリバーミル】の成立をもってtype0総合ルールに以下の項目を追加する。
4.デッキの枚数の上限は50枚とする。
このルールの追加の背景としてミルのミラーになった際、デッキ枚数が多い方が圧倒的
に有利になってしまうことが問題点として挙げられた。【CX6000】という単純なデッキと異なり、攻撃手段、勝ち手段を持った6000枚のデッキを50枚のデッキでライブラリーアウトさせるのは困難だ。6000枚のデッキに対抗するには10000枚のデッキ、それに対抗して100000枚と勝敗をデッキ枚数に委ねることになりかねない。type0というフォーマットをデッキ枚数を用意できる資産を持っている者が勝つゲームにしないため、プレイングと構築でのみ勝敗が決まるゲームにするために本ルールを追加されて頂いた。デッキ枚数が不利に働くような事例を見つけられなかった自分を恥じるとともに【CX6000】の愛好家の方々には重ね重ね謝罪を申し上げたい。しかしこのルールの追加で50枚の中に何枚CX以外のカードを採用するか、どこまでダメージを許容して勝てる範囲を増やすかがプレイヤーの力量次第となったことでtype0の競技性は格段に上がったという見方もできる。
Deck.6 【ラインハルトコントロール】
type0といえどネオスタンダードと同じ一つのフォーマット、新しいカードの登場によって環境は容易に変化する。キャラクターのリソースの少ないこのフォーマットにおいて思い出への除去の択を迫るラインハルトの能力は実質的にアタックを封じる能力と同義だ。現在のカードプールではアタックなしにミルを行えるカードは存在せず膠着状態に持ち込むことができる。あとは相手のミルを後列に閉じ込めたまま一方的にミルを行えばいい。ラインハルトの登場は今まで先手有利だったミル環境に一石を投じるものだった。ミラーを含めミルの先出しはレベル3までの過程でラインハルトを思い出に飛ばさない限りミルパーツを必ず失うことになり悪手となりうる。
現状ラインハルトを処理する方法として一番有効なのはラインハルト自体をぶつけることである。ミルパーツを犠牲にしてラインハルトを中央に立てれば今度は後手側がラインハルトを失うかミルパーツを失うかの択に迫られる。これがラインハルトとミルパーツの採用枚数分だけ繰り返される。つまりラインハルトとミルパーツをどれだけ採用するかが勝利の鍵でありプレイヤーの技量が問われる環境といえるだろう。
Deck.7【スタンバイミル】
【ラインハルトコントロール】の完成度は非常に高く、ラインハルトを採用しないアグロデッキの成立は難航した。【スタンバイミル】はその名の通りスタンバイアイコンを利用したオールインアグロである。レベル1からの早出しに特化し除去されないレベル帯から2面ミルを行う環境最速デッキだ。常に控え室に睨みをきかせることから相手はスタンバイの恩恵を受けることができず、一方的なテンポ差を押し付ける。レベル3に上がる前に勝敗を決するのがデッキコンセプトだ。
しかしこのデッキにはある問題点があった。今までのデッキは既存のデッキに対して10:0で有利をつけてメタゲームを変えてきたのに対し、【スタンバイミル】はその条件を満たしていなかった。既存の環境トップの【ラインハルトコントロール】に対して考案されたデッキでありながら手札にラインハルトをキープされると【エクスカリバーミル】と同様詰みの状態に持っていかれる。またスタンバイによるテンポ面でも1-6でラインハルトをクロックドローされるとミルするタイミングを与えずにスタンバイで早出しが可能となるため一方的に享受できるとも言い難い。この構築ではラインハルトを環境から駆逐することは叶わなかったのである。
Deck.8 【ハンデスミル】
メタゲームを変えるには【ラインハルトコントロール】を打ち倒す必要がある。そのヒントは意外にも直前のデッキに隠されていた。前の項目でラインハルトを手札からキープされると負けると書いた。ではそれをされなければ勝てるのではないか。そこで白羽の矢が立ったのがハンデスギミックだ。ディスペルマジックは集中の条件を満たす必要があるものの1:2交換がとれる強力なハンデスカードだ。CX密度が極端に濃いこのフォーマットであればスケルトンバイスであり、hymn to tourachだ。
(恐らく最も有名なハンデスカードは神木だろうがハンデスコンボに要するコンボパーツの多さがネックとなりお蔵入りとなった。)
デッキの基本戦術はコントロールのように振る舞い、レベル2までにディスペルマジックを4枚とミルパーツを揃えるように立ち回る。幸い【ラインハルトコントロール】環境では先出しミルは悪手とされているためパーツを揃える過程でデッキバレのリスクは少ない。そしてレベル2帯の相手のリフレッシュ後のタイミングにディスペルマジックを4連打し相手の手札を全て叩き落す。あとは落ちたラインハルトを1枚ずつミルしていけば任務完了だ。またラインハルトの先出しに対して有効なのが紫炎と緑炎だ。このカードは唯一といってもいいラインハルトを処理できるカードでハンデスとミルと組み合わせて場に出たラインハルトを完全に除去できる。このカードの採用により先出しミルでラインハルトで蓋をされた場合でもミルを続行できる。またこれのおかげでハンデスパーツさえ揃えばいつでもミルを仕掛けに行けるフレキシブルさもこのデッキの魅力だ。
しかしこのデッキにも欠点はある。それは5枚のイベントにデッキが圧迫されているため単純なミル勝負では劣ってしまう点だ。特に【スタンバイミル】のような先出しミルを行うオールインアグロを苦手としている。【スタンバイミル】は【ラインハルトコントロール】を倒すために考案されながら本命よりも本命に強いデッキを倒してしまうなんとも皮肉な結果となってしまった。
Deck.9 【七海コントロール】
【エクスカリバーミル】の成立以降type0のメタゲームはミルを中心に動いていた。アグロ、コントロール、コンボに至るまで環境に存在する全てのデッキで採用されている。ミルの撃ち合いを帳消しにする七海の登場はtype0をさらなるステージへ昇華させるものと期待されていた。使用後思い出に飛んでしまうイベントや除去をケアしない展開など新しい構築、プレイングが生まれると目されていた。
しかし既存のデッキの完成度の高さがこれを阻む。まず【ラインハルトコントロール】とのマッチアップを考えてみよう。中央にラインハルト、思い出にみくるとセイバーのミルセットというソフトロック状態の時、七海のCXコンボを発動させたとしても七海自身はラインハルトによって思い出送りにされ、せっかく控え室に戻したカード達も次のターンにはミルの的になってしまう。アタックフェイズというラインハルトから逃げられないタイミング、戻す先がもう一度ミルの対象となる控え室という欠点を曝け出す結果となってしまった。やはりラインハルト相手にはラインハルトをぶつけるしかなく、七海はラインハルトとミルパーツをぶつけあった後のリカバリー手段としての立ち位置がふさわしい。また【ハンデスミル】とのマッチアップにおいても一度ダメージレースを帳消しにするためにCXコンボを発動させた返しに紫炎と緑炎とディスペルマジックのコンボで控え室に落ちてしまう。
結論として七海は環境を一変させるほどのパワーはなくコントロールの保険用のカードという立ち位置で落ち着いた。しかしカードプールにこれが存在しているのとしていないのとでは天と地ほど違う。ケアを怠れば一瞬でダメージレースがひっくり返るよりスリリングなフォーマットになったといえるだろう。
総括
これでヴァイスtype0メタゲームの役者は揃った。環境最速のオールインアグロである【スタンバイミル】、圧倒的な盤面支配力とダメージレースの挽回能力を有する【ラインハルトコントロール】、パーツが揃えば必殺のコンボになりうる【ハンデスミル】 。コントロールはアグロに強く、コンボはコントロールに強く、アグロはコンボに強い。奇しくも三竦みの結果となってしまったがこれをメタゲームの妙と言わずして何と言えるだろう。
今回の記事ではあくまでデッキの雛形だけでデッキリストは記載していない。これを読んだ人に考察して最適解を探して欲しい。type0のメタゲームを切り開くのは他でもない君だ!来たるWGPのサイドイベントで会えることを期待している。
さてここまで読んでいる君たちは相当のヴァイス好きかクレイジーかどちらかだろう。最後に本当のtype0を紹介する。この記事でtype0のルールに以下のことを規定した。
1.ヴァイスシュヴァルツのカードであればタイトル問わずすべて使用可能。
ヨコハマいちの名探偵は非常に重いコストを有しているもののキャンセル不可という唯一無二の能力を持ったカードだ。自身がCXである点やトップがCXである条件はまさしくtype0のためだけに生まれてきたカードといえるだろう。このデッキのコンセプトは先攻1ターン目にソウル+50されたジブリールで不可避の一撃を叩き込むというものだ。先攻ワンキルの手順はいたってシンプルで
緑のキャラである茜を展開→レベルアップ発動、赤発生→茜の能力起動、青発生→ジブリール展開→踊ってリーサル
とコンボパーツも少なく非常に安定している。今のカードプールでこれに対抗する術はなくtype0環境の現状はじゃんけんゲーと化している。このように使用不可カードまで認めてしまうと競技性を著しく損ねてしまうことから番外編という扱いにさせてもらった。読者の力でこの荒廃したメタゲームを改善してくれることを願っている。
それじゃ今度こそお別れだ。よきtype0ライフを!
【SMS2最高レート2111】運ゲ軸フリージオサイクル
はじめまして、ホーエンというTNでポケモンやってます。レート2000を達成したのでブログはじめました。(恐らく単発です)普段のレートは1600~1700程度の糞マイナー厨なのですが今シーズンは運よく勝てたので記事にしました。
パーティ紹介
種族値H80A50B50C95D135S105
努力値H252 S252 C4
性格 臆病
実数値H187A×B70C116D155S172
特性 浮遊
持ち物 コオリZ
役割対象:カプ・レヒレ クレセリア スイクン ポリゴン2 ラッキー グライオン カバルドン フシギバナ サザンドラ ペリッパー オニゴーリ etc
選出率3位の特殊受け兼耐久殺し。上からの光の壁で等倍の特殊アタッカーのほぼ全てをシャットアウトします。また上からの絶対零度で負け確から勝ち確に持っていくまくり能力もあります。
立ち回りとしてはとにかくHPを維持することを最優先します。役割対象に後出しした場合は流し際には自己再生から入って次のサイクルに参加できるように立ち回ります。相手が居座った場合は上から壁→自己再生と動けるのでさらに有利になります。零度ぶっぱはダメ絶対(たまにやります
持ち物のコオリZはレート1800あたりから採用したのですが絶対零度を威力180の氷技として撃つことができる素敵アイテムです。Dに振ってないカバルドン(HB255~303 HD174~207)やステロで削れたメガリザードンY(無振り88~105)、フリドラで削れたエアームド(HB 132~156)に打点が持て好感触でした。特にエアームドに打点を持てるのは大きく1匹で受けループを崩すことが可能になりました。
種族値H109A47B47C127D137S103
努力値H252 S252 C4
性格 臆病
実数値H216A×B67C148D157S170
特性 ビーストブースト
技 ヘドロ爆弾 パワージェム 光の壁 ステルスロック
持ち物 イアの実
役割対象:ウルガモス リザードン ヒードラン ボルトロス(霊獣) カプ・コケコ カプ・レヒレ ゲッコウガ ポリゴンZ etc
選出率4位。UBに生まれ変わったフリージオ(大嘘)。フリージオ同様上からの壁で特殊アタッカーを受けに行きます。パーティ単位で苦手なメガリザードン、ウルガモスを後出しからステロを撒く余裕を持ちながら確実に狩ることができます。
持ち物のイアの実は再生回復を持たないウツロイドのタイマン性能を上げる優秀なアイテムで光の壁とも相性が良いです。具体的に言えばデンキZボルトロスに後出しした場合(135~160最高乱数以外イアの実圏外)、次の10万ボルト(70~86)で落とせるため居座る場合が多くあります。この時に光の壁があるとギリギリ耐えからのイアの実での回復で一気に即死圏内から逃れ逆に縛ることができます。
種族値H110A65B105C55D95S80
努力値H252B164D44S44
性格 腕白
実数値H217A×B160C×D121S106
特性 防塵
技 イカサマ どくどく 挑発 羽休め
持ち物 ゴツゴツメット
役割対象:ギルガルド ハッサム ランドロス ガブリアス カミツルギ クレセリア ガルーラ キノガッサ カバルドン ドリュウズ メタグロス ゲンガーetc
選出率5位。ゴツメ枠の物理受け。耐久ポケモンを毒と挑発で嵌めたりもできます。特にハッサムとギルガルドに削りを入れてドリュウズの圏内に入れる非常に重要なポケモンです。
ヤドラン
種族値H95A75B110→180C100→130D80S30
努力値H252B100C52D100S4
実数値H202A×B157→234C127→157D113S51
特性 再生力→シェルアーマー
技 熱湯 大文字 冷凍ビーム 怠ける
持ち物 ヤドランナイト
役割対象:ガブリアス ランドロス(霊獣)バシャーモ マンムー パルシェン ルカリオ ナットレイ カイリュー ボーマンダ ドリュウズ メタグロス etc
選出率2位のパーティの守護神。1体でバンドリマンダの2体を受けきれる物理耐久は凄まじく、多くの物理アタッカーを詰ませに行きます。先発のステロ撒き(マンムー、ランドロス、ガブリアス)に相性が良く先発率が最も高いポケモンでもあります。また貴重な炎技持ちで唯一ナットレイの処理が可能なポケモンです。(それ以外はバルジーナの挑発でゴツメダメージを稼ぐ試行回数1回目の一撃必殺を当てる)
種族値H110A135B60C50D65S88
努力値A252 S252 D4
性格 意地っ張り
実数値H185A205B80C×D86S140
特性 型破り
持ち物 こだわりスカーフ
役割対象:ミミッキュ カプ・テテフ カプ・コケコ ジバコイル ギルガルド ゲンガー バンギラス ウツロイド ヒードラン ロトムetc
選出率1位の圧倒的エース。サイクルを回していかにこいつの一貫を作るかがこのパーティの肝。また自身もつのドリルというサイクルを崩す神技を覚えるので運ゲ軸の遂行も可能です。ギルガルドやバンギラスなど確定数が変わるわけではないのでようきスカーフでもよかったのですがステロなど削りが入ったときの決定力を考えて意地っ張りでの採用です。
カプ・コケコ
種族値H70A115B85C95D75S130
努力値C252 S252 H4
性格 臆病
実数値H146A×B105C147D95S200
特性 エレキメイカー
持ち物 命の珠
選出率ダントツドベの6位。正直選出した試合はほぼ勝てなかったレベルの弱さ。苦手なテッカグヤに唯一対抗できるがヘビボン2発受からないのに加えチョッキで耐えられる可能性もあるため安定した回答にはならなかった。持ち物は少しでもマジシャの威力を上げたかったので珠。
相手によって選出を変えるため基本選出は特に無いです。サイクルを回すため物理受け1枚、特殊受け1枚、エース1枚の選出が多くヤドラン、フリージオ、ドリュウズの3体が一番多い選出でした。
キツイポケモンたち
(処理ルート)ないです
最終レートの戦績と順位です。500戦以上とかいう酷い対戦数ですがなんとか2100超えるころができました。今世代はZ技の登場で受けまわすサイクルパは使いにくいという評価でしたがマンダやガルーラの弱体化などもあり意外と戦えることができました。そして何より運がよかった。この一言に尽きます。
次の更新はなさそうやなあ・・